スポーツ上達のための方法「心技体ならぬ心技知」【元運動音痴のスポーツ上達コラム】
2017/01/31
今回からは、テニスを含めたスポーツ全般を上達していくための取組み方、という視点でコラムを書いていきたいと思います。
よくスポーツを上達していこうとする時には、『心技体』という言葉を耳にします。
この言葉ですが、元々は諸説あるようですが、語源を調べてみると、一番有力なのは明治44年に出版された古木源之助著 『 柔術独習書 』 の中の一節だそうです。
「第二章 柔術の目的」で「柔術は如何なるものや」についてこう述べておられます。
第一、身体の発育
第二、勝負術の鍛錬(即ち護身の用)
第三、精神の修養
つまり、
・身体の発育 ・・・ 「体」
・勝負術の鍛錬 ・・・ 「技」
・精神の修養 ・・・ 「心」
ということができます。
ですが、テニスというスポーツをずっとやってきて、この『心技体』という捉え方が少し変わってきました。
特にこの『技』と『体』については、決して切り離せるものではなく、むしろ同一に捉えたほうが良いのでは、と考えています。
といいますのも、いわゆる『技』というと、テニスに例えるならば、どういうショットを打つか、ということができます。
ですが、そのショットを打つためには、道具であるラケットと身体をどう使い、どう動かすか、によってスイングが生み出され、ショットにつながっていくわけです。
ですので、どう身体を動かすかによって、技が生み出されるわけです。
と考えると、『身体の動かし方』も一種の『技』と捉えることができます。
一方で、スポーツならばなんでもそうですが、得点を争ったり、相手を倒しにいったりします。
そういった点で、どうしても必要になってくるのが、戦略や戦術です。
自分の強みや弱みをどう捉えて、また、相手の強みや弱みをどう捉え、そして、今の自分の状況を踏まえた上で、最適な判断をしていく、そういった『知性』が求められてきます。
今回以降は、この『心』『技』『知』をベースに、スポーツを上達していくための方法について解説をしていきたいと思います。
(続く)