練習で何倍もうまくなるためのテニスノートのつけかた⑤
2016/01/20
ポイント『ドリル練習で実戦に近づける』
前回は、個別ショットの練習と、さらにそこにプレッシャーをかけて実戦でも使える技術とメンタルを磨く練習を考えてきました。
では、さらに実戦でのプレースタイル・ポイントパターンに近づけていきましょう。
ドリル練習
各局面を想定した個別ショットができてきたら、今度はそれらを組み合わせた球出しのドリル練習を行います。
実際に、局面を想定して、ラリーで打っているように練習をしていきます。
たとえば、私のフォアハンドの例で行くと、このように行います。
※矢印の途中でバウンドしている想定になります。
私の場合は、フォアハンドの回りこみショットで相手を追い込んでいくことを自分のスタイルとして考えていましたので、ネットの向こうがわから球出しをしてもらい、
①フォアハンドを回りこんで逆クロスへ
②フォアハンドを回りこんでムーンボール気味で逆クロスへ
③フォアハンドを回りこんで逆クロスのショートクロスへ
④フォアハンドを回りこんでストレート
という4球を1セットとして、ドリル練習を行います。
ここでのポイントは、そこでの想定している試合での局面をイメージすることです。できるだけリアルにイメージすることで、試合で使える技術・展開になってきます。
たとえば、②のショットでは、自分のリスクを小さくしながら、五分五分の状況を少しこちらに優位な状況へと変えようという意図があります。
また、③のショットでは、最後の④でかなりこちらが優位な状況を作り出すための、布石としての意味合いがあります。
このように、実際に試合で打つ局面に近い組み合わせでドリル練習を行うと、より実戦で使える技術が培われます。
また、もちろん実戦を想定しますので、センターにも必ず戻るようにします。
実戦で使えるメンタルに
そして、さらにこのドリル練習で培った技術を、実戦で使えるものにするための方法を解説します。
考え方としては、前回の個別ショット練習と同じように考えます。
今回の場合は、4球で1セットなので、4球連続でコートに入れて1セットとし、全部で10セット入るようにする、等のように目標設定をして、この練習を行っていきます。
ここで、この練習の本来の目的に立ち返ってみましょう。
この練習は、自分の武器や得意なところを活かして、試合でポイントを取るために、自分の展開を作っていく、ということが目的でした。
ですので、この4球のボールが全て入って、1つのポイントパターンが完成するということになります。逆に言うと、途中で1球でもミスしてしまうと、それは相手のポイントになってしまうわけです。
これは実際の試合でも同じことがいえます。
自分がポイントを組み立てようとして、この展開を作っていっても、途中でミスをしてしまったら、相手のポイントになってしまうわけです。
そして、もし1回素晴らしい展開でこのポイントパターンが作れたとしても、あとの4回をミスしてしまったら相手にゲームを取られてしまいます。
そのため、毎回毎回ミスをしないで、この展開を作れることが、勝利への道筋なのです。
そして、このようなプレッシャーをかけた練習をしている時に出るミスや、メンタル的な自分の『くせ』についても、コート上だけでなく、テニスノートも書きながら改善していくことで、オンコートでの練習がさらにレベルアップしていきます。(このメンタル的な部分についてのノートの書き方は少し先にまた解説します!)
次回は、このドリル練習を、さらに実戦に近づけていきます。