テクニックコラム『ボールとの距離の合わせ方 』【テニス上達コラム】
2017/01/30
前回のコラムでは、適当に打てない3つの理由について解説をさせていただきました。
1.ボールとの距離感がつかめていない
2.狙う感覚が正しくできていない
3.体の感覚がよくわからない
という3つが原因でした。
一つずつ、なぜこれができないと『適当に』『力を抜いて』打てないのか解説していきましょう。
まず、ひとつめの距離感です。
このボールとの距離感が最初の壁になります。
皆さんがテニスを始めて、おそらく最初に当たる壁ではないでしょうか?
きちんとラケットの真ん中に当てて、相手コートにいれる。
簡単そうに見えますが、実はけっこう難しいと思います。
まず、飛んでくるボールに対してラケットの真ん中に当てるためには、当たり前のことですが、ボールとラケットの距離感を合わせなければなりません。
そして、最初の壁でぶつかる、または、ストロークで伸び悩んでいる多くの方は、このボールとの距離感を合わせるために、『ラケット』を操作することによって、ボールに当てよう、という意識が強くなってしまいます。
もう少し詳しく解説しましょう。
スイングをスムーズに行い、身体の力を抜いて打つためには、軸を中心に身体がまわり、腕の力が抜けて、ラケットの遠心力が生まれる状態ができれば、うまくスイングをすることができます。
ですが、ここで、ボールとの距離感を合わせようと、手先の力でラケットを操作してしまおうとすると、脱力した良いスイングが崩れてしまうわけです。
では、どうやって距離感を合わせていけば良いのでしょうか?
そのために必要になるのは、ボールが来てから距離感を合わせようとするのではなく、予め飛んでくるボールの軌道やバウンドを予測し、スイングの中心となる軸の位置を適切な位置まで移動しておくことです。
つまり、ボールの軌道を予測し、想定の範囲でボールがバウンドするようにすれば、手先で距離感を合わせる必要はないわけです。
それが、ボールのバウンドが想定できていないと、来たボールを追うようにして距離感を合わせてしまい、手先でラケットを操作してしようとしまうわけです。
(続く)