テクニックコラム『本当にあなたはボールを見ていますか? 』【テニス上達コラム】
2017/01/30
前回のコラムでは、ボールとの距離感の合わせ方について
お伝えさせていただきました。
このボールとの距離感の合わせ方は、スイングをうまく、力を抜いてボールを打つ、という点で、多くの方が当たる壁になります。
では、なぜ距離感が合わないとスイングが崩れるのでしょうか?
多くの方がおそらく感じていらっしゃるのが、
・ボールがどこに来るか分からない、または不安
・だから、ラケットをボールに当てたくて手先で動かしてしまう
・そのため、スイングが崩れる
というようになってしまいます。
たとえば、手で出されたボールなどは、良いスイングで打てても、ラケット出しのボールやラリーになるとうまく打てない、という方は思い当たるのではないでしょうか?
ですが、この時にもし、『あ、このボールはこういうふうに飛んでくるな』というように予測できていたらどうでしょう?
想定したとおりにボールが飛んでくれば、自分の打点にボールが入ってくるようになっているので、あとは、呼び込んで、タイミングを見計らって、良いスイングをしに行くだけです。
スクールなどで、よくあるアドバイスとして、『ボールを見る』というアドバイスがあると思います。このアドバイスを言われた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろんボールを見るのはひじょうに大切です。
ですが、レベルと課題によっては、もう少し丁寧に言葉を添えたほうが、相手がうまくなりやすいのではないかな、と感じています。
というのも、特にまだラリーが安定しないプレーヤーの場合は、『ボールを見る』というと、ただひたすらに『ボールを見る』ことに集中してしまいがちです。
たとえば、相手からのボールがネットを越えてくる時に、その時のボールを
見ることだけに気をとらわれてしまいます。そうすると、ボールのスピードのほうが自分の動くスピードより速いので、気がついたときには、バウンドし、そして自分の打ちづらい場所に来てしまうわけです。
ですので、大事なことは、ボールがどこに弾み、どう跳ねてくるか、を想像しながらボールを見る、ということが大事なポイントになってきます。
次回は、適当なスイングができない2つ目の理由、『狙う感覚』について深掘りしていきたいと思います。
(続く)