スポーツ上達のための方法「フォームを真似ることは正しい??」【元運動音痴のスポーツ上達コラム】
2017/02/03
前回のコラムでは、『心』『技』『知』をベースに、上達するための方法を紐解いていく試みについてお伝えさせていただきました。
今回のコラムでは、まず『技』についてお伝えしていきたいと思います。
『技』という言葉を聞かれると、テクニックというイメージをお持ちになられると思います。
みなさんは、テクニックと聞くとどういうイメージを思い浮かべられるでしょうか?
たとえば、あの選手はこのテクニックがうまい、というようになると、特定のショットを打つのがうまい、となると思います。
さらには、テクニックを身につけようとすると、ラケットをこう動かして、とか、手の位置はこうで、足はこうで、という教わり方をされていらっしゃる方が多いと思います。
たとえば、テニスの動きで言うと、フォロースルーに着目してみましょう。
トップの選手などは、フォロースルーをきちんと振り抜いているので、その動きを見て、『フォロースルーをきちんと最後まで持っていくと、強いショットが打てるのだな』と捉える方がいらっしゃいます。
そのため、自分も打つ際に、フォロースルーをしっかり最後まで振り抜こうとされます。
この『真似』するというのは、とても大切で、上達のためにひじょうに有効であることは間違いありません。
ですが、実はさらに大事なことは、この動きやフォームというのは、身体の力がどう働いていたか、ということが現れた結果でしかない、ということです。
先程のフォロースルーを例に取ってみましょう。
トップの選手たちのフォームで、このフォロースルーが振り抜かれているのは、実は、腕の力が抜け、身体の回転動作が腕に伝わっていき、腕が身体に巻き付くような動きをした結果、フォロースルーが振り抜かれています。
ですので、『フォロースルーがここまで来ることが大事なのだ!』と思い、腕の力で最後まで持っていっても、動きの内容はまったく異なってしまう、というわけです。
フォームはあくまで『結果』であり、どのような力の働き方をしたか、という『過程』が大事なわけです。
では、真似をしようとしたときに、どのように取り組めば良いのでしょうか?
次回お伝えしていきたいと思います。