練習で何倍もうまくなるためのテニスノートのつけかた⑭
ポイント『自分がどのように戦っているのかを知ろう!』
少しずつ自分の強みが見えてきたら、今度はその強みが実際の試合で発揮していくようにするためにどう考えていけばよいのかを考えていきたいと思います。
自分がどう戦っているのかをなぜ知る必要があるか?
どんなに強みがあっても、それをせっかくの試合で発揮できなかったら、意味がありません。
たとえば、どんなにネットプレーが得意であっても、ゲームでネットに出る機会を作っていなければ、その強みは強みではなくなってしまいます。
まず最初に、あなたがいまどのように試合を戦っているのかを知ることからはじめましょう。
今の自分を正確に把握し、将来なりたい自分を正確にイメージすることで、その差を埋めていくことができます。
試合の振り返りがきちんとできない理由
あなたは、いま試合の振り返りをきちんとできていますでしょうか?
もちろん、「私はきちんとできている!」という方もいらっしゃると思います。しかし、試合を重ねれば重ねるほど、うまくなっていけばなっていくほど、振り返りをより深く行えるようになってきます。
私は、なかなか勝てなかった時には、試合に負けてしまうと、なんとなくそのまま終わらせてしまい、漠然とした振り返りになり、それに対する考えもぼんやりとしたものになっていました。
たとえば、
何が悪かったのか??
→フォアハンドのミスが多かった
何が良かったのか??
→サービスは調子がよかった
次の試合に向けて改善しなければならないことは??
→フォアハンドの練習をしよう
少し極端には書きましたが、ひじょうに浅い、ぼんやりとしたもので、心のどこかで、この『振り返り』という行為自体を早く終わらせたい、と思っていたと、今は思います。
では、必要なことだとはわかっているのに、なぜそのように考えていたのでしょうか?
振り返りが深くならない理由
私の場合、とにかく負けることが嫌でした。
いわゆる負けず嫌いというのとは少し異なり、『負けた』という事実からも目を背けたい、と思っていました。
ですので、『負けた』という事実も、ゴミ箱に捨ててしまいたいほどでした。
そのような想いがあったため、『振り返る』という行為自体も、「負け」を認めてしまったような気持ちになっていました。
『振り返り』という行為は、自分が弱い人間である、できていないところがある、ということを、まざまざと見せつけられます。
自分のプライドが、無意識に『振り返り』という行為から逃げようとし、早く終わらせたい、と思い、それが振り返りが浅かった理由だと思います。
ですが、さんざん負けを味わい尽くしていくと、どうしても「自分が負けた」という事実から逃れられなくなってきました。
そして、ある時、開き直る瞬間がありました。
「もう自分は弱いんだ。強い選手ではないんだ」
そして、その瞬間から、徐々に振り返りが深くなっていきました。
そしてきちんと振り返りをしてみると、改善点を直していく楽しみがありました。
試合がうまく出来た時の喜びがありました。
それは、以前の自分では想像もできなかったことでした。
できれば、これをお読みのかたのなかで、「私もなかなか振り返りができていない」という方は、ぜひ読み進めながら一緒に振り返りを深くしていきましょう。
また、「私はできている」という方も、もしかしたらより深い振り返りができるようになっていくかもしれません。
試合で使っているショットを書き出してみる
では、本題に戻りましょう。あなたがいまどんなふうに試合をしているのか、整理していきたいと思います。
まずは、あなたの試合で、各ポイントがどのように終わっているかを分けていきましょう。
おおよそですが、1ゲームが6ポイント程度で終わると考え、1セットで10ゲーム程度行うと考えると、1セットでのポイント数は60ポイント程度になります。
この60ポイントをまずは『相手のミス』『自分のミス』『相手のエース』『自分のエース』に分類してみましょう
【例】
相手のミス 8
自分のミス 25
相手のエース 15
自分のエース 12
とこのように分類してみてください。
そして、さらに分類した項目の特徴的な展開を書き出してみましょう。
上位2つについては3パターン、それ以外については1パターンを次の例を参考に書き出してみてください。
【例】
自分のミスの展開(その①)
いかがでしょうか?
少しずつ自分の試合での姿が見えてきたのではないでしょうか?
自分を知ることが、新しい自分になっていくための出発点となります!