『ベイビーステップに学ぶテニス上達法』その11:プロを目指す
2016/01/20
漫画「ベイビーステップに学ぶテニス上達法』⑪
いい大学行って、いい会社入って、
テニスは趣味でやってくって人生も
楽しくて幸せだと思うぞ
神奈川ジュニアを終えたエーちゃんは、大会表彰式の前に、プロになった池爽児選手と出会います。
そして、自分と同い年でプロデビューする、ということに衝撃を受けます。
岩佐くんに指摘されてから、自分の中で『プロ』に対してモヤモヤし、自分の想像の中でしかイメージできなかったものが、目の前に現実の人となって現れたわけです。
自分の中で徐々に具体化していく『プロ』という想いが、胸の中で鳴り止まなくなっていきます。
そして、その想いはとどまらず、影山くんの家に遊びに行った時にも『プロ』にどうやればなれるのかを調べます。
自分の中での『プロ』というものがどんどんクリアになっていきます。
そして、影山くんは言います。
いい大学行って、いい会社入って、
テニスは趣味でやってくって人生も
楽しくて幸せだと思うぞ
また、こう続けます。
でも正直昨日あんな試合観ちゃって3年後、5年後って考えちゃうと、お前のテニスがこれからどうなるのか見てみたい気もするけどな
影山くんは、第一巻でも
『お前、それで楽しいの?お前の人生それで満足なわけ?
という問いを投げかけてくれていました。
今回も、なんとなく、でも徐々に『プロ』というものを意識していくエーちゃんに対して、
最初の言葉は、とても冷静な現実的な意見を、
次の意見は、でももしそれが実現したらどのような未来になりそうか、という明るいゴールをイメージさせてくれました。
『何かを成し遂げたい』という想いを抱いた時に、現実的な視点からと、でもそれが実現したらどのような未来が待っているか、という視点からとの、両方を見つめて決断することが大事なことを教えてくれているように思います。
そして、ナッちゃんに誘われて、ATGオープンで実際に試合をしている池爽児選手を目の当たりにします。
そして、そのプレーから、プロとしての生き様に感じ入っていきます。
だからお願いします!1年間テニスだけやらせてください!
そして、決意を固めたエーちゃんは両親へのプレゼンを行います。
このプレゼンの場面が私は本当に好きです。そしてかっこいいと思います。何度も何度も読み返しました。
自分がプロを目指すことに対して、理解と協力をしてほしい、というお願いのプレゼンです。
そのプレゼンの中でお母さんの様々な疑問や意見に対しても、きちんと準備をし、エーちゃんなりの答えを準備します。
お母さんの意見が、自分を心配しているという想いから発せられていることも理解しているので、それを押しのけたり、無視したりするのではなく、きちんと配慮をします。
そして、両親の意見と自分の希望とのギリギリのラインとして『1年間テニスだけやらせてほしい』を提案するのです。
私たちは、何か自分の想いを遂げたいと思うとき、それを邪魔する壁にあたると、その壁を避けようとしたり、強引に押しのけようとしたり、無視しようとしたり、ともすると壁のせいにして想いを諦めたりしてしまいます。
そして、なぜ理解してくれないのか、なんで応援してくれないのか、という想いを持ってしまいがちです。
でも、もし本気でそれを成し遂げたい人だったらどうするでしょう。
きっとエーちゃんのように、相手の想いにも最大限の配慮をしたうえで、誠意をもって、正々堂々と接することと思います。
誰のせいにもせず、自分の想いも捨てず、覚悟をもってきっとのぞむでしょう。
そんな生き方がしたいですね!