『ベイビーステップに学ぶテニス上達法』その13:底力をつける
2016/01/20
漫画「ベイビーステップに学ぶテニス上達法』⑬
やるだけやってダメだったら。。。
地獄のような練習メニューでテニスに取り組み続けるエーちゃん
極限の肉体疲労で、疲れているのに、眠れません。
身体が追い詰められ、余裕がなくなると、考え方も余裕がなくなります。
『元々身体がプロを目指すレベルじゃないのかな』
『もしやるだけやってダメだったら』
弱いメンタルが顔を出し、ネガティブな思考が頭のなかを支配していきます。
見え方が変わると、考え方が変わる
いつものエーちゃんだったら、
『やれる限りやってみて、ダメだったらその時考える、ということで』
とか
『いまプロを目指すレベルではないのは仕方がない、だからこの一球を必死に追うんだ』
とか、
考えそうなものですが、余裕が無いというのは考え方までも、追い詰めてしまいます。
少し話を飛ばしますが、この厳しい練習期間を終えて迎えたSTCカップでは、肉体改造がされた身体で優勝を勝ち取ります。
おそらく、その優勝を終えた後のエーちゃんであれば、この厳しい練習を行うときはこのように考えるでしょう。
『この練習を乗り越えれば、肉体が改造されて、さらにレベルアップした自分に出会える』
でも、まだそのような経験をしたことがない、エーちゃんには、未知の世界で、どこにたどり着くかもわからない航海をしているような気分なのでしょう。
不安になり、
臆病になり、
自信がなくなります。
では、そのような、未知の世界に挑戦するとき、どのようなメンタルでのぞめば、よいのでしょう。
目指す世界を感じる
厳しい練習のさなか、三浦コーチと一緒に全日本ジュニアを見に行きます。
ここで、エーちゃんは様々なものを目の当たりにします。
日本のトップのジュニアの姿やその立ち居振る舞い
自分と戦い、テニスの実力もわかっている同じ神奈川県の選手が負けていく姿
タクマを倒して、この大会を制する難波江くんの試合やそのレベル
おそらく、自分と戦った選手が負けていくことで、今の自分はまだまだ足りていない、という現実を認識したでしょう。
しかし、そのうえで、この舞台に立ちたい、という想いを強くします。
未知の世界を歩む時、私たちは不安になったり、この状況が永遠につづくように思います。
苦しい時、辛い時に、その辛さや苦しさから逃れたいと思ってしまいます。
でも、私たちには、『想像力』という武器があります。いま目の前の現実ではないものも、想像することで自分のエネルギーにすることができます。
時に想像力は、ネガティブなメンタルとなって、自分のエネルギーを削いでしまいます。
ですが、時に想像力は、強いエンジンとなり、私たちに力を注ぎます。
であるならば、この道の先にある世界を想像し、
その舞台に立っている自分の姿を想像し、
そこまで厳しい練習をやり遂げた自分の達成感を強くイメージして
歩み続けるのも一つではないでしょうか。
エーちゃんは、全日本ジュニアを体感することで、目指す姿をありありとイメージします。
ゴールがイメージできると、活力が出てきます。
物事の見方が変わってきます。
そして、目の前の厳しい練習への捉え方も変わってきます。
捉え方を変えてのぞむ練習は、コツコツと積み上げられ、そこでつけられた力というのは、あなたの血となり、肉となって、強い底力となります。
それは、運不運や、まわりの風にも影響されない、とても強い力となります。
それこそが、あなたの本当の自信につながるのです。