『ベイビーステップに学ぶテニス上達法』その4: エーちゃんのノート
2016/01/20
漫画「ベイビーステップに学ぶテニス上達法』④
エーちゃんみたいに早く上達したい!
ここまで、エーちゃんの初試合までの様子を見てきました。
テニスを始めて4ヶ月だったエーちゃんですが、ここまででも本当にすごいスピードで上達しているエーちゃんですね。
そして、この初試合終了後、さらに大きな飛躍を見せるエーちゃんですが、その前にその飛躍が生まれる背景を探ってみましょう。
できることなら、誰しもがエーちゃんみたいに早く上達していきたいものです。
そして、誰しもが、強い想いをもっているものの、なかなかエーちゃんのようにはいきません。
その理由や背景はどこにあるのでしょう?はたして何が足りないのでしょうか?
秘密の鍵はノートにあるのでは?
ひとつの秘密の鍵は、あのエーちゃんノートにあると私は考えます。
もともとエーちゃんのノートは学校の勉強でその威力を発揮していました。
クラスでは『参考書よりもいい』と評判なくらいのものでした。
漫画のなかでは、エーちゃんのもともと几帳面な性格が、というかたちで語られ、すでにスタート当初からエーちゃんが自主的に始めていますが、このノートはエーちゃんが上達するとき、何かに困ったときに必ずエーちゃんの横にいますね。
これまでも、これからも上達していくエーちゃんで、様々なことを実らせていきますが、その実りを生み出す土壌となっているのが、このノートにあるように思います。
目標と目の前の1球をつなげるノート
どのスポーツにもある程度共通して言えることだと思いますが、自分や自分のプレーを少し遠くから見てみる、ということは上達のためにとても大事なことだと思います。
たとえば、
・今の自分と目標との間に足りないものはなんなのか?
・今日失敗したことはなんだったか?
・今日うまくいったことはなんだったか?
・相手のプレーはどうだったか?
・次の時に意識することはなにか?
等など、オンコートで没頭している時には気づけないポイントも、少し離れて振り返ってみることで、改めて気づけることがあります。
そういった点でもこのテニスノートがエーちゃんの実りを生み出す土壌となっていそうですね。
こんなにエーちゃんみたいにできないよ!!
しかし、ノートをつけるというのは、地味な行為ですし、テニススクールでコーチからの指示があって行うならともかく、チェックする人もいない環境で、自主的に自分だけで継続するというのはなかなかハードルが高いものです。
それを行っているエーちゃんは、本当に素晴らしいですよね。
やはり、オンコートでボールを打っている時間のほうが、がんばっている、と思えますし、コート以外の場所で、誰も見ていない行為を続けるのは、なかなか強固な意志がないとできないものです。
ですので、多くの人が
・自分はエーちゃんとは違うし。。。
・そんなにできないよ!
・何を書けばよいかわからないし!
などと思ってしまいがちでしょう。
でも、そんなふうに思ってしまう時にも、エーちゃんのある言葉がとても心を支えてくれます。
『だからとりあえず限界のスケジュールでやってみて、無理かどうかはその後 再検討ってことにしようかと。。』
これは、タクマと練習試合した後にエーちゃんが言った言葉です。
タクマがこれまでどれくらい練習してきたのか、どのくらいの時間を費やしてきたのかを聞いたときに、エーちゃんはそれに追いつくために自分のスケジュールに落とし込んでみました。
そのスケジュールに対してタクマは、
『お前ならわかったはずだぜ 今さらどうあがいたって俺には勝てない こんなスケジュール立てたって無理だってことくらいはよ』
と告げます。
その言葉に、エーちゃんは冒頭の言葉をタクマに返したのです。
誰しもが逃げたくなったり、あきらめたくなったりする
誰しもが、何かを成し遂げたい、何かに挑戦したい、という想いを抱くと思います。
でも、挑戦すると決めると、楽しいことばかりではありません。
エーちゃんのような地道な努力が必要だったり、誰かと自分を比べて卑下したりすることがあるでしょう。
また、目標のあまりの大きさとやるべきことの多さに、めげそうになる時もあるでしょう。
でも、途中で挫折したとしても、その一歩を踏み出してみることが大事で、失敗したり心が折れたりしたら、その時に考えよう、そうエーちゃんが言ってくれているように思います。
ですので、エーちゃんほどの細かいノートはつけれなくても、自分なりに一文字からでもかまいませんので、ノートをつけてみましょう。
3日坊主に終わっても、何も始めないのとは、始めてみたのとでは、雲泥の差です。
そして、その小さな積み重ねの先にこそ、あなたの想いを達成できる瞬間があると信じています。