しくじらないためのテニスの取組み方!こんなふうに考えていたら要注意!最終回
2017/01/10
しくじらないために!
前回までで、選手時代に感じていたこと、自分が至らなかったことなどを書いてきました。
今回は、それらをまとめ、これからテニスを上達しようという皆さんにお伝えしたいことをまとめたいと思います。
●悩んだり、上達している過程こそを存分に楽しむ
皆さんはおそらく、なかなかテニスが上達できなかったり、何か課題を抱えていたりされることと思います。そして、できればその状況から抜け出したい、打開したいと思っていらっしゃると思います。
でも、少し視点を変えてみていただけたらと思います。
皆さんはゲームをやっていたりして、勝ってばかりのゲームがあったら、面白みを感じるでしょうか?
おそらく、勝ってばかりいたら、つまらなくなって飽きてしまうと思います。
本質的には、皆さんは、テニスにうまくいかない部分があるからこそ、そこに取り組んでいらっしゃると思います。
これがなんでもかんでもうまくいってしまったら、きっと他のことに取り組まれるでしょう。
であるならば、いまうまくいっていないこと、なかなかできないこと、それ自体を思い切り楽しんで取組みましょう。
そのプロセスも、悩みも、感情も、その全ては、今しかできないことです。
(きっと、私の動画を見たり、レッスンを受けたら治ってしまいます!!)
そして同時に、うまくいっていないことも、できないことも、全てを楽しんで取り組む人こそが高い成果を出し、高いパフォーマンスを生み出します。
ですので、悩んだり、うまくいかないことを避けようとせず、その瞬間さえもすべてを楽しみ、味わいつくしましょう!
●道は開ける
デール・カーネギーの言葉で『道は開ける』という言葉をご存知のかたもいらっしゃると思います。
実は、この言葉には続きがあるということを聞きました。
それは、、、
『道は開ける。ある時突然に』
だそうです。
つまり、道を開くために、努力し、前に進むけれども、いつ道が開けるかは分からない。
明日かもしれないし、一年後かもしれません。
でも、それはある時突然訪れる、ということだそうです。
実際に、私がそうでした。大学三年生までは、まったく鳴かず飛ばずでした。
ですが、大学三年の秋から翌年の春までの、たった半年間で一気に成長しました。
おそらくJOPランキングでいくと、それまで500番くらいだったのが、半年後には180位まであがっていました。
この成長についてもう少し解説させてください。
私は、3年生の秋ごろからやっと着実に成長する道を歩むまで、紆余曲折を経てきました。
でも、その間ひたすら、ランニングやトレーニング等、たくさん走ってきました。
何を努力すればよいかわからないので、とりあえず走っていました。
そして、最後の半年間の成長をするとき、その『フットワーク』が私のプレイスタイルの支えになりました。
その『フットワーク』があったからこそ、自信をもってラリーを我慢することができました。
ですので、どんな努力も『無駄な努力』はありません。
たしかに、道は明日開けるかもしれないし、一年後かもしれません。
でも、道を開くためにした努力は必ずあなたの血となり、肉となります。
大切なことは、信じて笑顔で歩み続けることです。
●結果や他人の評価に惑わされない
試合をしたりすると、『勝ち』『負け』がつくので、勝った時は自分が強い人間に、
負けた時は自分が弱い人間になったかのように思う場面があると思います。
また、周囲の人からテニスについて様々な評価や指摘を受けたりする場面も
あると思います。
最も避けなければならないことは、結果や他人の評価に、あなた自身が惑わされて
しまうことです。
あなた自身の評価は、あなた自身が決める、という強い気持ちを持ちましょう。
たとえば、フォアハンドでミスをした、とします。
たしかにミスをした、という事実は事実です。
ですが、このフォアハンドのミスにどのような意味があるのか、意味をもたせるのかは
あなたが決めることです。
たとえば、そのフォアハンドを極端に力を抜いて打ってみた結果としてのミスだったのか、
あるいは、あまり意志を込めずに打ったフォアハンドだったのか。
お伝えしたいことは、決して『意志を込めずに打つのはダメだ』ということではありません。
フォアハンドのミスという結果に対して、自分自身の尺度で、きちんと評価をしようと
したか、という点です。
結果に対する評価は自分がする、という姿勢を持つことで、あなたのプレイは
ブレなくなっていきます。
そういった点で、私は『負け方』『ミスのしかた』がとても大事だと思います。
負けそうなとき、そして、負けた後のコート上での立ち居振る舞いや姿勢というのは、
その人の魅力がにじみ出てくるものだと思っています。
ぜひ皆さんも、自分自身の尺度で結果を見つめ、素敵な立ち居振る舞い・姿勢で
コートに立たれることを、切に願っております。
以上が、私の選手時代の経験を踏まえた上で、皆様にお伝えしたいことになります。
正直なところ、最初のうちは、こんなに長くするつもりはなかったのですが、
書いているうちに熱くなってしまい、「あれもお伝えしたい」「これもお伝えしたい」
とふくらんで、かなりのボリュームになってしまいました。
少しは皆様のテニス向上のヒントや力になるようなものがあったら幸いです。