『ベイビーステップに学ぶテニス上達法』その12:テニスで生きていく
2016/01/20
漫画「ベイビーステップに学ぶテニス上達法』⑫
ゲームやろーぜ
両親に許可をもらい、1年間はテニスに打ち込むことを決意したエーちゃん
そのプランを考えた矢先に、池選手がSTCへやってきます。
そして、池選手とヒッティングをしていると、池選手からゲームをやろう、と誘われます。
自分が本気で目指そうと決めたプロの世界。
そして、その世界で活躍する、明らかに格上の池選手。
もちろんプロの選手とゲームをすることは楽しみです。
でも時に私達のその決断は『負けて当然だから』という前提のうえで行っていませんか?
もしそれが、本当に負けたくない相手とだったら、すぐにやると即答できるでしょうか?
自分が評価をしてほしい人の前でもすぐに即答ができるでしょうか?
もしかしたら、自分が無様な姿を見せるかもしれなくても、その決断ができるでしょうか?
時に、私たちは、自分よりレベルが高い人達のいる環境に身を置くことを躊躇してしまうことがあります。
しかし、もし本当に目指すレベルがあるならば、いま自分がどんなに無様な姿を見せようとも、自分より高いレベルの選手や環境で、自分の技術を、自分のフィジカルを、自分のメンタルを磨くことを拒む理由はないはずです。
エーちゃんは、ヤマ勘を使っても、どんなにエースを取られても、自分のその姿どうであろうと構わずに池選手に食らいつきます。
あなたは、自分がどんなに無様な姿を見せようとも、自分より格上の環境で交わり合う勇気をもてていますでしょうか?
俺はテニスで生きていくんだ
その後、三浦コーチとの厳しい練習が始まります。
最初は、『望むところだ』と意気込んでいたエーちゃんですが、練習が進むにつれて弱気になります。
そして、三浦コーチに少しだけペースを落としてもらっても良いか、とまで聞きます。
しかし、三浦コーチにもエーちゃんを強くすることに対する責任があります。
『練習内容を変えれば、キミはプロを諦めたことになるが、それでもいいか』
厳しい言葉です。
しかし、真実でもあります。
エーちゃんを強くすると約束したことに対する責任があるからこそ、伝えられる言葉です。
この言葉は、いまこの練習に対して、この1球に対して、どのように臨むかで、未来が変わってくることも伝えてくれます。
いま、この練習をやりぬいても、プロにはなれるかどうかはわかりません。
でも、この練習を諦めたら、絶対にプロにはなれない。
未来は、目の前の一瞬を積み重ねた延長線上にしかないのだと、改めて気付かされます。
目の前の一瞬に対して、目の前の一球に対して、どう臨むかで、メンタルが変わり、未来が変わってくるのです。