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テニスコーチと選手 錦織選手の進化

      2016/01/20

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テニスコーチと選手の関わり方

良いテニスコーチ・指導者とは??

 

錦織選手が、今年はなかなか良い結果が出ていないですね。
しかし、昨年が全米オープンでの活躍等もあり、本当にそれからテニスが大きく盛り上がってきました。

これも、本当に錦織選手の努力の賜物だと思います。

その一方で、いくつかのメディアでは着目されていますが、その原動力となったマイケル・チャンコーチの存在というのはひじょうに大きなものですね。

彼の存在で錦織選手が大きく飛躍したのは、言わずもがなだと思います。

せっかくですので、コーチが選手に果たす役割について少し考えてみたいと思います。

 

選手の弱さを見抜く

 

メディア等で報道されている内容で、最も大きなものが、フェデラーに対する錦織選手のコメントとそれに対するチャンコーチの厳しい指摘ですね。

http://japan.techinsight.jp/2014/10/sukkiri_michrel-chang1410031331.html

詳しくはこちらにも記載されていますが、こういったケースは試合をしていた私にも身に覚えがあります。

もちろんレベルの差は大きくありますが、相手が第一シードだったり、その地域で有名な選手だったりして、その選手と対戦することで、舞い上がってしまったことってみなさんにも見に覚えがありませんでしょうか?
このようなとき、自分は自分の考えでうめつくされているので、いま自分がなにを考えているのか客観的に見つめることもできませんし、ましてや本来どのように取り組むべきかも思いつかないでしょう。

 

 

違いを見抜く

 

そのような状況の選手に対して、客観的に選手がどういう状況におかれ、また、どういう姿勢でいるのかを客観的に指摘するのが、コーチの一つの役割となります。

たとえば、第一シードと試合するときに、

・本人が試合前にどういう挙動だったか

・試合中の戦い方はどうだったか

・ショットの選択にあやまりはなかったか、

等といったことを、細かく見抜いていく事が必要となります。

それが普段と異なっていないのか、なにか違和感がないか、といった『違いを見抜く』というのが必要となります。

 

憑依する感覚

 

その次に必要なのが、なぜそうなっているのか、です。

ですが、おそらくそのようなときに本人に「なぜそうなったの?」と聞いても答えは出ないでしょう。
ひとは、自分の考えていることや思っていることも、なかなか意識したり、言語化することができていないものです。

ですので、コーチは本人以上に本人の深層を深く考えて、なぜそのような状況になっているのかを、深く考えます。

こちらで必要となるのが、(表現が少しあやしいですが)『憑依する感覚』が必要となると考えます。

本人になりきったつもりで、本人の感覚や思考になり、そのうえでなぜそのような結果が出たのかを深めていきます。

そうすることで、はじめて原因が明確になってきて、解決の糸口が見えてきます。

おそらくチャンコーチも、錦織選手がどのようなマインドでフェデラー選手との試合に臨んだのかを深く考え、そのうえで本来の選手の姿や有り様を示したのではないでしょうか?

 

自分のできなかった世界一を

 

さらには、チャンコーチはこれまで、依頼があったにもかかわらずコーチ就任はしなかったそうです。

それが、なぜ今回コーチになることを承諾したのか。
これは完全に私の推測ですが、

チャン選手はアジア系として唯一のグランドスラム優勝者です。ツアーを回るときに、その時の体験として人種の壁という麺でも様々な経験をされたと思われます。

また、自身は世界二位までしか到達できなかった。

そのアジア系という境遇と、自身の到達できなかった夢を一緒に叶える、という思いが二人を強く結びつけたのではないかと思います。

 

いま結果が出ていないのもなにかのサイン

 

残念ながら、今年の錦織選手はなかなか良い結果が出ていません。

ですが、これも何かのサインなのだと思います。
次に大きな飛躍をするために、必要なことをしなければならない、なにか視点を変えなければならないサインであり、おそらくチャンコーチとともに、その崖を飛び越えるトライを行っているのでしょう。

今後の二人の活躍を祈りたいと思います!

 

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