しくじらないためのテニスの取組み方!こんなふうに考えていたら要注意!第15回
2017/01/10
まったく歯が立たなく、自分の現実を知る
名古屋のコーチの練習に参加した時、当時そのコーチは名古屋高校のコーチもされていました。
その当時の名古屋高校は、近藤大生プロ等も在籍していた時期で、日本でも有数のプレイヤーが揃っている学校でした。
で、名古屋高校の生徒さんと一緒に混ざって練習をさせてもらう機会がありました。
相手の高校生は、ダブルスで高校生の中では日本でトップレベルの選手でした。
自分も関東学生になったし、最初は「わりといけるのでは」と思いながら練習に混ぜてもらいました。
ですが、実際に打ってみると、
まったく歯が立ちませんでした。まったくです。
打たれたボールをほとんどきちんと打ち返せませんでした。
ボールには振り遅れるし、ミスは連発するし。
相手の練習にまったくならないくらい、相手になりませんでした。
この日の夜、いつもの通りコーチの家に泊まっていました。
そして、その日の練習を振り返りました。
そして、その振り返りは、この日の練習にとどまらず、これまでのテニス全体を振り返っていました。
本格的にテニスを始めた中学生からほぼ9年間やってきましたが、結果が出ませんでした。
そして、自分が、まったくできていないこと、自分で自分に対して思い描いていた姿と、実際の自分の実力が、まったく伴っていないことを実感しました。
そして、はじめて、自分が何のためにテニスをやっているのか、という問いを持ったのです。
自分が、「練習をがんばっている自分という評価を得るために」練習を一生懸命行い、
自分が、「負けても自分の評価が損なわれないように最初から言い訳をして」いたことに
はっきりと気づきました。
そして、ではそこまでしてなぜテニスをしているのか、という問いをしました。
自分は昔からテニスをずっとやってきました。
そして周囲から「試合に勝つ」ことを求められ、期待されてきました。
でも、ここで気づいてしまったのです。
あまり、自分は勝ちたいと思っていないことに。
振り返ってみると、自分は勝った時に、嬉しい、というよりかは、ほっとしていました。
そして同時に、自分が勝つことによって、敗者が生まれることもあまり好きではありませんでした。
勝ってホッとしているときは、どちらかというと、自分が勝ったことで、まわりからの評価が落ちないことにホッとしていました。
つまり、すべて回りからの評価が自分の行動基準になっていたのです。
周囲からの評価で動いてしまうということは、全てが周りに振り回されてしまいます。
そして同時に、何かの結果が出た時も、すべて周囲のせいにしていきます。
ですが、それも全部含めて、自分が選んだ選択の結果である、ということに気づきました。
「まわりの評価を気にする」という自分がいたから、まわりのせいする自分が生まれたわけです。
(続く)